弁護士とはどんな職業?なるための方法・年収・仕事内容・将来性を総解説

弁護士とはどんな職業?なるための方法・年収・仕事内容・将来性を総解説司法試験・予備試験
この記事ではこれがわかる!

・弁護士になるには司法試験に合格する必要がある

・弁護士の仕事内容は数え切れないほど多様

・年収は近年減少傾向にあるが、平均年収は未だに高いと言える

・弁護士職がAIに駆逐されることはあり得ない

この記事では、弁護士という職業について、士業資格の教科書がわかりやすく解説します。

弁護士のなり方や仕事内容、気になる収入面、AI時代における弁護士の将来性など弁護士という職業を詳細に分析いたします。これから弁護士を目指そうとしている方はどうぞご参考ください。

弁護士とは

「弁護士」とは、国内最難のうちのひとつに数えられる司法試験に合格し、国家資格を取得した法律の専門家です。

弁護士は、さまざまなトラブルに悩む依頼者からの法律相談にのったり、依頼人に代わって訴訟相手と交渉したり、裁判で争い依頼者の権利を守ることが主な仕事です。

弁護士法によると、「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること」が使命であるとしています。したがって、弁護士はまさに社会正義のために働く職業といえます。

【参照】『弁護士法』(電子政府の総合窓口e-Gov)

弁護士の仕事内容とは?

ドラマなどで華やかな仕事として注目を集めることの多い弁護士ですが、実際の仕事内容はどのようなものなのでしょうか。

弁護士の主な職務内容

弁護士の主な職務内容は、法律問題の解決に関するものです。法律紛争の一方当事者から相談を受けて、依頼者の利益になるような法的なアドバイスを行います。

もちろん、皆さんが一般的にイメージするような法廷活動もその一つではありますが、裁判所での活動に限りません。裁判に至る前の段階で、内容証明文書を作成したり、示談のための交渉を行ったりもします。

ただ、全ての弁護士が日々同じような仕事をしているわけではありません。弁護士によって専門分野が異なるのが実際のところです。

例えば、刑事事件が専門の弁護士であれば、被疑者や被告人の利益になるような活動を代理します。また、企業法務を中心に取り扱う弁護士であれば、書類作成業務が中心となる場合もあります。

離婚などの一般民事を専門に扱う方であれば、家庭裁判所との行き来が多いという人もいます。中には、行政関係の紛争を取り扱う弁護士もいて、このような人の場合は国や自治体と戦う日々を送ることになります。

以上のように、職務内容は多岐に渡りますが、全てに共通するのが「依頼人の利益のために活動する」という点です。この観点から、弁護士が「正義の象徴」というイメージが強いと考えられます。

地域の身近な問題を解決する業務も存在する

これから弁護士を目指す方の中には、「弁護士になったら専門的な知識を用いて、刑事事件や難しい案件を解決するぞ!」と意気込んでいる方も多いことでしょう。もちろんそれは素晴らしい目標ではありますが、弁護士という職は、社会に根づいた身近な存在でもあるのです。

相談者が弁護士に相談するには、絶対に何か法律問題を依頼しなければいけない、ということではありません。ちょっとした困ったことがあったときに、気軽に相談するだけでも良いのです。例えば、ご近所の騒音トラブルや駐車マナーの問題などの、些細な問題を多く引き受け問題を解決する弁護士も存在します。

このように地域に根づいた身近な弁護士が、社会の様々なトラブルを解決することで地域の人々は安心して暮らすことができるのです。地域の方々の身近な法律問題を解決してあげる「相談相手」としての役割も、弁護士にはあることを覚えておいてください。

弁護士になる方法

弁護士になるには、最難関国家試験の一つとされる司法試験に合格しなければいけません。医師、公認会計士と同じように、法曹になるためには非常に厳しいハードルをクリアしなければいけません。

そして、司法試験に合格すれば、すぐに弁護士として仕事ができるというわけでもありません。司法試験合格後、一年間は司法修習生という身分で研修を行わなければいけません。司法修習期間を無事に終えると、裁判官、検察官、弁護士の中から、自分のなりたい法曹職を選択することになります。

弁護士として働くことを希望する場合は、各都道府県に設置されている弁護士会に身分を登録します。その後、既存の法律事務所に就職する人が大半ですが、中にはいきなり独立して法律事務所を経営する方もいます。

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弁護士の年収とは?

就くために難易度が高い弁護士ですが、その年収はどの程度なのでしょうか?

弁護士の平均年収は未だに高い

ここでは弁護士会が公表している数値を紹介させていただきます。

2006年2008年2010年2014年2018年
収入平均値3,620万円3,389万円3,304万円2,402万円2,143万円
所得平均値1,748万円1,667万円1,471万円907万円959万円

【参照】『近年の弁護士の実勢について』(日本弁護士連合会)

あくまでも平均値ではありますが、お示しした表のように平均年収は今現在でも2000万円程度はキープしています。

しかも、これはあくまでも弁護士としての職務によって得られた収入のみが対象とされていて、投資などによる収入は含まれていません。このようなことを総合的に考慮すると、弁護士はやはり高収入の職業だといえます。

ただし年収には幅がある

上述したように、弁護士にはさまざまな専門分野があります。そして、一人で弁護士事務所を経営しているのか、あるいは大きなローファームに所属しているのかという勤務形態にも違いがあります。したがって、一概に「弁護士の年収は〇〇万円」と指摘するのは難しいのが実情です。

また、表からお分かりいただけるように、弁護士の年収は年々低くなっています。これは、政府主導の司法制度改革によって弁護士の数が急激に増えたことが原因です。アメリカとは違い、日本では法律紛争の数はそこまで多くありません。

紛争の数が以前と変わらないのに弁護士の数だけが増えてしまったので、多数の「稼げない弁護士」「就職できない弁護士」が生まれています。このような低所得層の弁護士が増えたために、平均年収が下向きになっています。この傾向は今後も続くと考えられます。

弁護士に向いている人はどんな人?

では、どのような人が弁護士に向いていると言えるでしょうか?それは、弁護士がどのような役割を担っているかを考えることで導かれます。

弁護士は、常に「依頼人の利益を最大化すること」が仕事の中核にある職業です。したがって、ここから導かれるのは、以下の要素です。

・依頼人のために仕事をすることができる「誠実さ」

・依頼人の信用を得るための「コミュニケーション能力」

・依頼人の利益を最大化するための「論理的思考力」

・苦境を跳ね返して依頼人の利益を守るための「まじめさ・根気強さ」

弁護士に依頼する人とは、何か法的な問題を抱えている人です。依頼人にとって法的な意味での「敵」がいるからこそ、依頼者は弁護士に助けを求めるのです。つまり、弁護士は「依頼人を守り」ながら、同時に「敵の利益を減らす」作業を行わなければいけないのです。

誠実さをもって依頼人との関係を築き、円滑なコミュニケーションを図り続けることで信頼関係をより強固なものにしなければいけません。そして、論理的な思考力をもって法律論を組み立て、敵と根気強く戦い続けることで、依頼者の利益を最大化するのです。

今後の弁護士事情とは?AIの台頭はあり得る?

AIの出現が現代社会のさまざまな面に変革を及ぼしていますが、弁護士業界においてもAIの台頭はあり得るのでしょうか?

例えば、LegalForceという法務サービスでは、AIが契約書のチェックを行ってくれます。既存の契約書について、不利な条項の有無、盛り込まれるべき契約内容をAIが提案してくれるという画期的な内容となっています。また、AI-CONという法務サービスでは、契約書の修正案の提示までを処理してくれます。

このような形で、従来弁護士が手作業で行っていた業務についてAIが一定範囲で台頭するという現象は今既に起き始めています。

ただし、全ての業務をAIが行い、弁護士が不要になるということはあり得ないと考えます。

というのも、上述のように、弁護士の業務は極めて多岐に渡ります。雛型に当てはめるだけでおおよその作業が終了する「契約書の作成」だけではありません。

例えば離婚案件について言えば、慰謝料や養育費などの細かい条件を相手方と時間をかけて調整することも必要ですし、更に言えば、弁護士と依頼者との間で色々な相談をしながら依頼者の心の傷を癒して新しい生活への手助けをするというような現実的な役割も担っています。これは、AIにはこなせる仕事ではありません。

AIが弁護士の仕事をよりスムーズに、スマートにすることはあり得るかもしれません。しかし、AIが弁護士に代わって全ての法律業務をこなすという未来はこないと考えられます。

したがって、これから弁護士を目指す方は法律の知識が豊富なだけの法律の先生になるのではなく、依頼人の本当に抱えている問題を上手く汲み取り、解決に導いてあげるコミュニケーションスキルも磨くことが重要と言えるでしょう。

【この記事を書いた人】
編集長カシワギ

士業資格の教科書編集長のカシワギと申します。コンテンツの作成とサイト運営を担当しています。士業資格のことならなんでもお任せください。

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