行政書士試験とはどんな試験?試験概要から難易度まで解説

行政書士試験とはどんな試験?試験概要から難易度まで解説行政書士
この記事ではこれがわかる!

・行政書士とは官公庁への書面作成の代行を行う書類のプロフェッショナル

・行政書士試験は比較的簡単に合格できる

・学習はオンライン講座がオススメ

企業で総務部や総務部に居る方や、学生でこれから就職活動を控えている、妊娠・出産で仕事から離れている方、独立開業をしたい方、行政書士試験は国家資格の中でも一番多くの人が受ける資格です。

このページでは、行政書士試験に合格したらどのようなことができるのか、将来性や試験難易度、合格のコツについてお伝えします。

行政書士試験とは

行政書士試験とはどのようなものかを確認しましょう。

行政書士試験は行政書士になるための試験

行政書士は、官公庁への書面作成の代行や事実・権利関係についての書面の作成をすることが認められている国家資格です。

行政書士になるには、弁護士・公認会計士・税理士・弁理士となることができる人、公務員として20年以上勤めた人もなれるのですが、行政書士になるための資格として一番多いのは行政書士試験に合格することです。

行政書士として独立開業をすることで、難しい行政手続きの代行をしたり、契約書・遺言書などの書面作成の代行をすることができるようになります。

行政書士が取り扱う仕事の数は多種多様!いろんな人が活躍できる

行政書士は行政書士法の規定に基づいて、官公署への手続きの代行や事実関係に関する書類の作成を代行します。

日本行政書士会連合会でも「その数は1万種類を超える」と把握しきれないほどの数があります。

企業の法務部で働いていたなどで、契約書に関する知識があるのであれば、契約書の作成代行業をメインに会社に関する許認可を組み合わせるようなことも可能です。

シングルマザーであれば、離婚経験を活かして離婚協議書の作成を中心に仕事をするということも考えられます。

他の資格との組み合わせとしては、会社設立に関する定款の作成・許認可業務を行政書士として行い、会社の会計・税務を税理士として行うようなケースがよく見られます。また、相続税の税務申告については税理士資格で、遺言書の作成・相続手続きについては行政書士資格で行うようなものもあります。

相続に関しては訴訟は弁護士が、登記は司法書士が、空き家などの売却や相続税対策の土地活用を不動産会社が行っていることもあり、グループになって相談を受けていることもあります。

国家資格の中では難易度が低く法律系の入門資格として人気

法律系の資格には他にも司法試験や司法書士試験・弁理士試験があります。

これらの試験に比べて行政書士試験は難易度が低いとされており、法律資格の入門資格と位置付けられています。

また、司法試験は法科大学院を卒業するなどの受験資格がありますが、行政書士資格には受験資格はありません。

そのため、司法書士試験や司法試験へのステップアップとしてまず行政書士を取得しようという方もいらっしゃいます。

法律に関するスキルを持っていることの証明になる

この行政書士は後述するように試験科目に社会で必要とされる民法や商法・会社法といった法律が試験科目になっています。

そのため、企業の中には法律に関するスキルを示すことができる証拠として、行政書士試験に合格した者に臨時のボーナスを支給したり、基本給に資格手当を加給するといった措置をとっているところもあります。

法律実務はとにかく用語が難しいということもあり、基本的な用語に抵抗がないということを示すことができる資格なので、就職・転職に有利に働くことが多いといえます。

「努力を続けて成果を出す」という人間性のアピール・エピソードにも

法律用語への理解が必要とされる職種以外では、正直行政書士資格が直接有利になる可能性は低いです。

しかし、自分で目標を設定し、合格のための分析を行い、長い期間地道に取り組まなければ行政書士試験は合格できません。

就職・転職をする際には、このような自己研鑽への姿勢や、地道な努力を続けることができる人間性をアピールするきっかけに行政書士資格合格が役に立つ場合があります。

行政書士試験について詳しく知ろう

では、行政書士試験について、すこし詳しく掘り下げてみましょう。

行政書士試験の日程

行政書士試験は、毎年1回11月の第二日曜日に開催されます(令和2年の場合は11月8日)。

受験願書の配布は7月下旬からおこなわれ、8月下旬までが受験申込期間となっています。

合格発表は翌年の1月下旬に行われます(令和2年の試験の場合は令和3年1月27日)。

行政書士試験の試験内容

行政書士試験は大きくわけて「業務に関する法令等」「業務に関する一般知識等」に分類されます。

業務に関する法令等

業務に関する法令については

  • 憲法
  • 民法
  • 行政法
  • 商法
  • 会社法
  • 基礎法学

についての問題が出題されます。

業務に関する一般知識等

業務に関する一般知識については

  • 政治・経済・社会
  • 情報通信技術
  • 個人情報保護法
  • 文章理解

についての出題がされます。

この文章理解というのは、大学入試における国語のような問題です。

出題形式

出題形式は、

  • 5つの選択肢から正しい選択肢1つを選ぶ択一式
  • 40字程度の記述式

となっています。

記述式は法令科目についてのみ問われます。

合格をするためには

行政書士試験の合格をするためには2つの基準をクリアする必要があります。

一つは、300点満点中180点以上をとること、もう一つは、一般知識科目で50%以上の得点をすることです。

仮に、法令科目だけで180点を超える点数を獲得していたとしても、一般知識の合計が50%を下回っていると不合格となります(俗に「足切り」と呼ばれています)。

行政書士資格の難易度

行政書士資格の難易度はどの程度なのでしょうか。

合格率から難易度を考えることはできるか

法律系の国家資格の合格率を対比してみましょう。

平成31年/令和元年出願者合格者合格率
行政書士試験52,386人4,571人8.7%
司法試験4,930人1,502人30.4%
司法書士試験16,811人601人3.6%
弁理士試験3,862人284人7.4%
宅地建物取引士276,019人37,481人13.6%

合格率を並べてみましたが、これだと司法試験よりも難しい試験になっている!と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、司法試験に出願できる人は法科大学院を卒業しているか予備試験に合格している人たちなので、受験者の法律に対する習熟度が違うので、合格率は参考になりません。

この数字の中で一番参考になるのは出願者ではないでしょうか。

不動産業を営むのに必須といえる宅建士には及びませんが、行政書士は52,386人もの人が受けている試験なので、他の試験にくらべても受験に対するハードルが低いといえます。

そのため、法律系国家資格の中では一番初心者向けであるといえます。

よく比較される他の資格との難易度についての編集部の考察

行政書士資格とよく比較される次のような資格について比較した上で、士業の資格編集部の独断で難易度を考察したいと思います。

司法試験や予備試験は、国家作用である司法権の担い手を要請するための資格なので、その難易度は法律系では最高峰です。

行政書士試験と憲法・民法・行政法・商法・会社法で共通しますが、明らかに司法試験/予備試験のほうが高いといえます。

司法書士は、裁判所への提出書類や、登記のための法務局への提出書類を代行する国家資格です。

書類作成代行という意味では行政書士と同じなのですが、裁判書類や不動産や会社についての登記に関する書類など、重要な書類に関するものになります。

行政書士試験と憲法・民法・商法・会社法という範囲で共通しますが、民法の物権法や相続法、会社法に関する知識は行政書士よりも細かく詳しく聞かれることになり、試験の難易度は司法書士のほうが高いようです。

宅地建物取引士は、不動産の取引に必要な法令についての知識を試すもので、行政書士試験とでは民法で範囲が共通します。

行政書士は行政法に関する細かい知識が要求されるのですが、宅建士も不動産に関する細かい法令についての知識が問われ、難易度としては同程度といえるでしょう。

行政書士試験に合格をするために

行政書士試験に合格するためのコツとしては次のようなものが挙げられます。

過去問をしっかり解く

どの国家試験についても共通して言えることなのですが、過去問は重要です。

筆者は2つの意味で過去問は重要だと考えています。

過去問を解く事で知識を増やす・強固なものにする

行政書士試験は範囲の広い試験です。

すべての試験範囲を網羅した参考書は1冊になっているものでも1,000ページを超えるものが通常です。これを漫然と1から読んでいるのでは、とても合格はおぼつかないといえます。

行政書士試験は、ある問題文に対してそこで述べられていることが正しい・誤りかを回答していくのが通常です。そのため、どのような知識で、どのような聞かれ方をするのか、まで学ぶ必要があります。

その集積が過去問といえます。過去問をしっかり解いて知識を習得すれば、参考書を読んでいるときにも「ここはこう聞かれていた」と思い出すことが可能になり、知識がどんどん増えていくことになります。

試験時期の違う資格を受験してうまくモチベーションを維持する

行政書士試験は1年に1回しか開催されません。そのため、長期間勉強をしつづける必要があります。

直前期にはだれでも勉強をするのですが、1年間そのような意識で勉強を続けるのも難しいものです。

幸い7月・12月に民法・商法・会社法を中心とするビジネス実務法務検定があり、9月には一般知識で点の取りやすい個人情報保護法についての知識を問う個人情報保護士という民間資格の試験があります。

こういったものを受験すれば「直前期」を複数つくることができますので、うまくモチベーションを維持できます。

Eラーニングなどのオンライン通信講座でモチベーションを維持しよう

一人で独学をすることも多い行政書士試験ですが、予備校の利用はモチベーションや勉強ペースを維持し、質問・相談をすぐにできます。

通学が難しい・負担がかかるというのではれば、Eラーニングをうまく利用しましょう。

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まとめ

このページでは、行政書士資格とはどのようなものか、難易度や合格のためのコツについてお伝えしてきました。

法律の初心者でも取り組みやすいものなので、是非チャレンジを検討してみてください。

【この記事を書いた人】
編集長カシワギ

士業資格の教科書編集長のカシワギと申します。コンテンツの作成とサイト運営を担当しています。士業資格のことならなんでもお任せください。

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