司法書士ってどんな職業?仕事内容・年収・認定司法書士との違いまで総解説

司法書士ってどんな職業?仕事内容・年収・認定司法書士との違いまで総解説司法書士
この記事ではこれがわかる!

・司法書士は書類作成や不動産登記を行う「暮らしの身近な法律家」

・司法書士の年収には幅がある

・司法書士になるには司法書士試験に合格する必要がある

・司法書士と認定司法書士の違いとは

誰しも街中で司法書士事務所の看板を見かけたことがあるかと思いますが、どんな仕事をしているのかと聞かれると答えにくい職業のひとつでもあります。

この記事では司法書士という職業の

・業務内容
・司法書士の年収
・認定司法書士との違い
・司法書士になる方法

以上を中心に士業資格の教科書編集長のカシワギがわかりやすく解説いたします。

司法書士とは?

司法書士とは、クライアントから依頼を受けて、裁判所・検察庁・法務局といった機関に提出する書類の作成を行ったり、不動産登記の手続きの代理人などの業務を行う「暮らしの身近な法律家」です。司法書士しか携わることができない「独占業務」が認められている職業でもあります。

司法書士のルーツを遡ると、明治時代に由来する職業です。明治になって法治国家制度が整いだした段階で、裁判制度を円滑に運用する必要が生じました。なぜなら、一般の人々には、裁判に必要な書類などを作成する能力がなかったからです。

そこで、裁判などの専門文書を依頼者に代わって作成する職業「代書人」が誕生しました。これが、今の司法書士です。

司法書士の仕事内容とは?

上述のように、司法書士の由来は「代書」業務ですが、現在は司法書士法において仕事内容がきっちりと定められています。

登記に関する業務

司法書士は登記手続を代行します。

例えば、不動産を購入すれば所有権に関する登記をしなければいけません。司法書士は、この手続きのサポートをしてくれます。他にも、会社を設立する場合、法人の役員を変更する場合など、さまざまな場面で登記手続を要しますので、司法書士が活躍する場面は極めて多岐に渡ると言えます。

法的な書面の作成

司法書士は、法務局や裁判所に提出する書面を作成します。

例えば、上述の登記に関する申請書類は法務局に提出するものです。また、訴状や意見陳述書などの裁判所に対する提出書面も作成することができます。

最近ではネットなどで色々な知識を調べることができるお陰で、弁護士に依頼をせずに訴訟を遂行する方も少なくはありません。このような場合、書類の作成のみを司法書士に頼るというのも一つのやり方です。

供託に関する業務

司法書士は、供託業務を請け負います。

供託とは、供託所にお金を預けることで通常の債務の弁済と同様の法的効果を認める制度のことです。

例えば、賃貸人に家賃を支払おうとしたのにこれを拒絶されたとしましょう。そのまま放っておいたら、あなたが債務不履行の状態に陥ってしまい、法的な責任を追及されかねません。

このような不条理を防ぐためにあるのが供託制度です。供託所に家賃相当額を支払えば、家賃を支払ったことになるのです。

相続に関する業務

司法書士は、相続に関する業務を行います。

例えば、土地の相続が発生した場合には、当該不動産の変更登記を行わなければいけません。司法書士は登記手続のプロですので、これを行うことができます。

また、当該土地を誰に相続させるのか、持分をどうするのかについて所有者の意思を反映させるには遺言書を作成しなければいけません。司法書士に任せれば、適法に明確な内容の遺言書を作成できます。

更に、相続が発生したが誰が相続人か不明だったり、あるいは遺産分割内容が複雑な場合、司法書士が職権で調査した上で、適正な遺産分割を手助けしてくれます。

成年後見等に関する業務

司法書士は、成年後見制度を通じて人々をサポートします。

誰しも、高齢や認知症などが理由で、自分で財産的な行為を行えなくなるという事態があり得ます。このような状態に追い込まれると、誰かに法的行為などのサポートを受けなければいけません。

このサポート体制が成年後見等の制度です。司法書士は、成年後見人として困っている人の手助けをしてくれます。

認定司法書士とは?

司法書士の中には、認定司法書士という肩書を持つ人たちがいます。これは、司法書士の業務範囲を拡大する目的から、平成14年の制度改革によって設けられた資格です。司法書士試験に合格したのち、認定司法書士になるための研修を受け、資格認定考査に合格することが必要です。

認定司法書士になれば、簡易裁判所の管轄である訴額140万円以下の民事事件につき、当事者を代理することが認められます。

【参照】『司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務の認定』法務省

上述のように、原則として「代書屋」である司法書士が、一定範囲に制限されているとは言え、弁護士のような法廷活動までを業務とできます。司法書士として意欲的に法廷活動をしたいと考える方は、認定司法書士の資格までを視野に入れることをおすすめします。

司法書士になるための方法とは?

では、司法書士になるための方法について解説します。

原則として、司法書士として活動するには、年に一回実施される国家試験である司法書士試験に合格しなければいけません。例外的に、裁判所事務官などの職業に10年以上就いていた場合、法務大臣の認可を受けることで司法書士の資格を得ることも可能です。

司法書士の試験内容は次の通りです。参考までに、2019年度の司法書士試験の各科目基準点及び筆記試験合格点もご参照ください。

試験内容2019年度の基準点
午前の部(択一式)憲法(3問)

民法(20問)

刑法(3問)

商法(9問)

各3点、合計105点満点。

75点/105点満点
午後の部(択一式)民事訴訟法(5問)

民事執行法(1問)

民事保全法(1問)

司法書士法(1問)

供託法(3問)

不動産登記法(16問)

商業登記法(8問)

各3点、合計105点満点

66点/105点満点
午後の部(記述式)不動産登記法(1問)

商業登記法(1問)

合計70点満点

32.5点/70点満点
以上3科目について、全て基準点をクリアすることを前提に、総合得点で合否を決する。

尚、2019年度司法書士試験においては、筆記試験合格点は197.0点/280点満点。

【参照】『平成31年度司法書士試験筆記試験の合格点等について』(法務省)

ご覧の通り、3科目それぞれに基準点という名目で足切り点が設定されています。ただ、注意していただきたいのが、基準点それ自体も毎年変動するという点です。

受験生の得点分布によっては、基準点が高くなることも低くなることもあり得ます。つまり、試験内容の難易度に関わらず、常に受験生の中で相対的に上位の得点を獲得しなければいけないということを意味します。

司法書士の年収は?

では、司法書士の年収について解説します。

司法書士が依頼者から受任する場合、各案件について報酬に関する事項を含めて契約を締結します。つまり、同じ案件を依頼するにしても、司法書士によって値段設定が違って当然ということです。

安い単価でたくさんの集客を狙う司法書士もいれば、案件ごとに比較的高額な設定をする司法書士もいます。この事実から導かれるのは、司法書士業界は比較的市場原理が働く業種だということです。

したがって、一律に「司法書士の平均年収は〇〇万円」と指摘するのは難しいのが現状です。独立しているかどうか、事務所の規模、都市部なのか地方なのか等、さまざまな事情が年収に影響します。

実際、年収で2000万円を超えるという人もいれば、一般サラリーマン程度にしか稼げないという人もいます。おおよその平均年収、中央値のイメージは、600万円程度ではないかと思われます。

【参照】司法書士の報酬と報酬アンケート結果(2018年1月実施)(司法書士連合会)

司法書士に向いている人はどんな人?

司法書士の中には、認定司法書士として法廷活動を中心に活動する司法書士もいますが、基本的に多くの司法書士は「代書屋」としての本分に沿って日々の仕事をこなします。つまり、書類作成、デスクワークが中心業務となります。

したがって、司法書士として仕事をする上では以下の素養が必要と考えられます。

・裁判所などに提出する書類を早く正確に作成できる「法的素養」

・裁判所に提出する書類に不備を生じさせない「几帳面さ」

・提出する書類の期限を常に守れる「真面目さ」

司法書士として信頼を獲得しながらキャリアを積んでいくためには、常に正確な仕事をしなければいけません。

司法書士の仕事とは、依頼者の要望を達成するため複雑な書類を期限付きで作成・提出することです。のんびり仕事を後回しにするような性格の方は、司法書士として活動するには不向きです。

常に正確に書類を作成し、不備や漏れなく、定められた期限までに提出する力が求められる職業です。

まとめ

以上で、司法書士についての解説を終わります。

法律に関する職業というだけあって、常に仕事に対する真面目さ、業務内容に対する精緻さが求められます。社会的責任感、やりがいを日々感じられる素晴らしい仕事ですので、是非チャレンジしみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
編集長カシワギ

士業資格の教科書編集長のカシワギと申します。コンテンツの作成とサイト運営を担当しています。士業資格のことならなんでもお任せください。

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